少子高齢化に取り組む立場にある柳澤厚生労働大臣の発言
が、近頃世間を騒がしている。
まずは、女性を「生む機械・装置」と言い、「結婚して子供二
人を産むのが健全」という考えを述べたことにより、子供が欲
しくても出来ない女性は、憤りを感じたであろう。そして、多
くの働く女性を敵にした。
次には、事務職の一部を残業代の支払いの対象から外す自己
管理型労働制(日本版ホワイトカラー・エグゼンプション)に
関連して「工場労働というか、ベルトコンベヤーの仕事。労働
時間だけが売り物ですというようなところでなく働いている
方々の現実に着目した労働法制を作ることが課題だ」と述べた
ことにより、現場で働くブルカラーの人々からの反感を買うこ
ととなった。
今国会では、この自己管理型労働制の導入は、見送られた
が、残業代の割増率を引き上げる法案は、上程されるようだ。
これを受け、キャノンやイトーヨーカ堂といった大手メーカー
は、生産性の悪いホワイトカラーの働き方を見直して効率を高
め、残業時間を減らしてより中身の濃い仕事が出来る方法を真
剣に考え始めた。中小企業にとって残業代の増加は死活問題と
なることは間違いないが、今回の自己管理型労働制問題がホワ
イトカラーの存在自体を検討する「引き金」となったことは予
期せぬ出来事であろう。
いずれにせよ、柳澤大臣の発言は、話すたびに安倍首相を窮
地に追いやっている。このままでは、国民に理解される少子化
対策を打ち出すことが出来ないであろうし、安倍部総理の政権
交代も間近と考えられるが、言い過ぎだろうか。